京都の全景を一望できる洛中洛外図屏風の一風変わった展覧会を各所で開催いたしております。
誰もが飲み水,水資源,それを取り巻く環境について学ぶことができる場はどこにあるのだろう。当たり前にあると思いがちな水。私たち人間が生きる上でかけがえのない水。蛇口の水やコンビニの水ではない,別の姿をした水を知ってほしい。水資源を研究していると,そんな思いを抱くようになりました。そんなとき,屏風に出会い,その想いを絵に重ねたいと思いました。そこに描かれた水の記憶を,屏風から紐解いてみてください。
洛中洛外図屏風は,現実の都市社会を題材にしており,名もなき人々のさまざまな暮らしを描いており,当時の人々の生活を想像する上で,歴史資料としても極めて貴重です。この絵に描かれた一人一人の人物にクローズアップし,どのように生きていたのか,水と人と関わりの足跡をたどる(野外)展示会となります。
本展覧会では,国立歴史民俗博物館が所蔵する洛中洛外図屏風の歴博甲本と呼ばれる作品を題材に,この貴重な絵画が京都の四条・五条界隈に現れます。(手中,もしくは)街中が展示場になります。あなたのスマホが額縁のように,あなたを洛中洛外図屏風の世界に誘います。この貴重な機会に,ぜひ洛中洛外図屏風の芸術をこころゆくまでご堪能ください。
そして本展示を通じて,水のことを考えてみてください。
最後になりますが,本展開催にあたり,貴重な作品を出典くださいました所蔵者の方をはじめ,ご後援,ご協力を賜りました関係各位に心よりお礼申し上げます。
2024年1月20日
主催者

本イベントは,VRゴーグルを用いた展示を準備していましたが,新型コロナウイルスなどの感染症予防及び拡散防止のため、お客様の衛生面を考えてスマートフォンを用いた展示形式に急遽変更いたしました。ご了承ください。